2020年 ビックリ相続事例その1

とある相続診断士の方からのご紹介で、相続登記のご依頼がありました。

相続診断士の方からは「相続手続は自分でされたいようなのですが、ご高齢ですし難しいと思いまして・・・」と話がありました。

まずは、「お話を聞いてみましょう!」と一緒にご自宅にお伺いしました。

お会いしたのは77歳のお母さん。

お亡くなりになられたのは夫でした。

相続人は子3人、それぞれ結婚もして、子もいます。

相続財産は、下記のとおりでした。

①自宅の土地

➁自宅の建物(一部賃貸に出している)

③預貯金ちょっと

④生命保険金500万円

 

こんな感じなので、お金に困っているような要素はないように見えたのですが、

お母さんの口からは、

「まだ葬儀代も払えていない。」

「今月のテレビの受信料の引き落としができなかったと・・・。」

不安な声が。

 

その理由が最初はわからなかったのですが、

話を深めていくうちに、

生命保険の話になり、ちょうどご自宅だったこともあり、保険証券をすべて持ってきてもらいました。

そしたら、驚愕の事実がわかりました!!!

ご自身や3人の子のために生命保険に加入されていたのですが、

その数、実に14本(保険会社は1社です)。

その保険料は、年間576万円でした。

厳密に言うと、毎月31万円、ある月とある月は100万円の保険料が引き落とされていました。

お母さんの収入は、年金と家賃収入だけなので、それはお金がないはずです。

相続手続を頼みたくても、頼めないことが分かりました。

よくよく話を聞くと、

自分のお金からは賄えず、お父さんの口座から資金移動をしており、贈与としていくら動いたのかの確認も必要となりました。

 

現在は、必要な保険を残し、解約しても損しないものは解約して、

毎月の保険料はぐっと下がり、キャッシュフローが回るようになり、とても安心されていました。

おそらく、1人でこの問題を抱えていたら夜も眠れない状態が続いたのではないでしょうか。

 

相続相談の中でのちょっとした違和感から、こんなことが発見できたことはとても良かったです。

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