令和8年2月18日、被保佐人であることを欠格事由としていた警備業法の改正前の規定は憲法に違反すると、最高裁判所で違憲判決がでました。
※2019年、警備業法や国家公務員法など、当該条項が記載された法律は改正され、当該条項は削除されています。
改めて、被保佐人とは?
法定後見制度のうち、「判断能力が著しく不十分な方」が対象。
つまり、知的能力・日常的な事柄を理解する能力・社会適応能力が全くないわけではないが手助けが必要な場合があるような、方が対象となります。
家庭裁判所に申立てて、本人の診断書や申立て情報から家庭裁判所の判断により、認められれば保佐人がつきます。
保佐人の権限
【同意権】民法13条第1項の全部の行為(日常生活の範囲は除外)は、保佐人の同意を得ないと、被保佐人はすることができない。
①預貯金の出し入れ、貸付などすること
②借り入れや、保証人になるこ項
③不動産の売買や株式の売買等をすること
④訴訟行為
⑤贈与、和解、仲裁合意
⑥相続の承認、相続放棄、遺産分割
⑦贈与の申込みの拒絶、遺贈の放棄、負担付贈与の申込の承諾、負担付遺贈の承認
⑧新築、改築、増築、大修繕
⑨一定期間(民法第602条)以上の賃貸借
⑩上記1~9の各行為を、制限行為能力者(未成年など)の法定代理人としてすること
【取消権】同意権が付与された行為(日常生活の範囲は除外)については、保佐人が取り消すことができる。
※家庭裁判所の審判により、上記以外の法律行為についても同意権・取消権が付与されることがあります。
【代理権】原則は、代理権がありませんので、家庭裁判所に「代理権付与の申立て」が必要です(もちろん、被保佐人本人の同意も必要)。
被保佐人ができること
上記の、保佐人の同意権・取消権の対象でない法律行為については、保佐人が単独でできます。
例えば、結婚をすることや、遺言書を作成することは保佐人の意思でできます。
職業上の資格制限(欠格条項)は冒頭で取り上げた通り現在はありませんので、弁護士等の士業や医師、教員等、なりたい職業に就くことができます(個別に能力や精神状態など審査・判断されますが)。

後見制度は、法的能力の制限を最小限に抑えて、本人の想いに伴走するかたちで意思決定を尊重する流れになっています。
一方で、判断能力が低下している被保佐人が詐欺など犯罪に陥れられそうになったりすることを防ぐためにも重要な制度です。
そのため、被保佐人になると法律行為の一部が制限されますが、保佐人らが守ってくれることで安心して生活することができる面もあるかと思います。
参照:ニュース記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/6d85995e3aa3c043a0b43e09494e5f17a93df003
https://www.asahi.com/articles/ASV2K2C9VV2KUTIL00RM.html
法定後見制度(後見、保佐、補助)の申立て等についてのお悩みやご相談は、
お気軽に司法書士事務所エンパシーへお問い合わせください。
★過去の関連ブログ★

