こんにちは。
司法書士の柿沼です。
司法書士として宗教法人の登記のご相談、ご依頼をしばしば受けます。
業界としても、宗教法人の登記の経験のある司法書士は多くはないのか、ブログ等を見てお問い合わせいただくことも多いです。
そんな中、産経新聞の記事を目にしました。
「売買目的か、実体のない宗教法人の議事録偽造し役員変更容疑 男3人を逮捕」
この記事によると、元司法書士の方も絡んでいるようで残念ですが、ある程度、宗教法人法や登記法、行政で発行している手引きを知らないと、宗教法人の手続きはわからないことだらけだったりします。
また、同記事を引用すると、
「文化庁は6月、活動実態がない「不活動宗教法人」が昨年末時点で4431法人あるとの調査結果を発表。こうした宗教法人は脱税などに悪用される恐れが指摘されている。」とあります。
実務を知る司法書士としては、上記の流れを実感しています。
宗教法人を新たに設立しようとすると、時間と手間とコストがかかります(きちんと宗教活動をしようと思ってる方でもハードルは低くありません)。
それなら、使っていない宗教法人を買い取ろうと思うのも、わからなくはありません。
そして、実際に、宗教法人の売買(≒代表役員の変更)の相談が少なくありません。
シンプルに、代表役員の高齢化や宗教法人の承継もあれば、
宗教法人の活動内容とは無縁と思われる方を代表役員に変更したい(動機は節税目的)、との要望もあります。
ストレートに聞かなくても話を聞いていると、何となく両者の区別はつきます。
そして、後者の依頼の場合には、宗教法人法の趣旨等に鑑み、依頼をお断りするようにしています(そもそも環境も整っておらず、前に進めることが難しいことも多いですが)。
宗教法人の登記はもちろん、その手続きに付随する都道県知事の許認可、税務会計と、ある程度網羅的にしっている士業は珍しいと思いますので、何かお困りごとがあればご相談ください。